現代の食事からくる病気について

現代の食生活は、食品加工技術の発達や外食・コンビニエンスストアの普及により非常に便利で豊かになりました。しかしその反面、高カロリー・高脂質・高塩分かつ食物繊維不足になりがちな傾向があり、それに起因する疾患が増加しています。
現代の食生活の変化によって特に増加した病気を4つ、その理由とともにご紹介します。

1. 2型糖尿病
インスリンの分泌不足や働き低下により、血液中の糖分(血糖値)が慢性的に高くなる病気です。
•増加の理由
o精製炭水化物と清涼飲料水の過剰摂取: 白米やパン、清涼飲料水や菓子類に含まれる精製された砂糖・果糖ぶどう糖液糖は、消化吸収が非常に早く血糖値を急上昇させます。
oすい臓への過度な負担: 血糖値の乱降下が日常化することで、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンを分泌するすい臓が疲弊し、機能が低下してしまいます。

2. 脂質異常症(高脂血症)
血液中の悪玉(LDL)コレステロールや中性脂肪が基準値より高くなる、または善玉(HDL)コレステロールが低くなる状態です。
•増加の理由
o動物性脂質・加工脂質の摂り過ぎ: 肉類の脂身、バターや生クリームなどの動物性脂質のほか、スナック菓子や加工食品に多く使われる脂質の過剰摂取が要因です。
o食物繊維の不足: 昔ながらの和食(根菜、キノコ、海藻など)に比べて外食や洋食化が進んだことで、脂質の吸収を穏やかにし余分なコレステロールを排出する食物繊維が不足しやすくなっています。

3. 高血圧症
血管に常時強い圧力がかかっている状態で、放置すると動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中の引き金となります。
•増加の理由
o外食・加工食品・外食の塩分過剰: 外食や惣菜、カップ麺、ハムやソーセージなどの加工食品には味付けや保存のために多くの塩分が含まれています。
oカリウム不足: 塩分(ナトリウム)の排出を促す野菜や果物に豊富なカリウムの摂取量が落ち込んでいるため、体内に塩分と水分が溜まりやすく、血圧が上がりやすい環境が作られています。

4. 脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患:NAFLD/MASLD)
お酒をほとんど飲まない人でも、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積してしまう病気です。
•増加の理由
o糖質と脂質の同時過剰摂取: ファストフードや洋菓子など「脂質+糖質」の組み合わせは、消費しきれなかったエネルギーが中性脂肪に変換されやすく、その多くが肝臓へ蓄積します。
o「果糖(フルクトース)」の過剰摂取: 清涼飲料水や菓子類に使われる異性化糖(果糖ぶどう糖液糖)は直接肝臓で代謝されるため、中性脂肪へ合成されやすい特徴があります。

■食生活を改善するための3つのアクション
1.「一汁三菜」をベースに食物繊維をプラス
野菜・大豆・キノコ・海藻類を積極的に摂り、血糖値の上昇抑制と塩分排出を促しましょう。
2.加工食品や清涼飲料水の「裏面(栄養成分表示)」を見る習慣をつける
食塩相当量や脂質、原材料名(果糖ぶどう糖液糖など)を意識して確認するだけでも過剰摂取を防げます。
3.「ベジファースト」を意識する
食事の最初に野菜や味噌汁の具材から食べ進めることで、糖や脂質の吸収速度を和らげることができます。

日常の小さな選択の積み重ねが、将来の健康な体を作っていきます。できることから一歩ずつ見直していきましょう。